Amazonといえば個人向けサービスというイメージがありますが、法人向けサービスの「Amazonビジネス」も展開しています。
法人として活動するのならAmazonビジネスで法人価格・数量割引などのコスト削減により個人より有利にAmazonを利用できる可能性があります。
そこで今回はAmazonビジネスの無料登録方法やメリット等を解説します。
目次
Amazonビジネスとは?5つの特徴
法人・個人事業主向けで利用料金は「無料」
Amazonビジネスは法人・個人事業主向けのビジネス購買専門サイトです。同様のサービスにはアスクルがあります。
基本料金は無料となっており、アカウントを作ると個人アカウントとは別のビジネスアカウントととして登録されます。
基本の月額料金は無料なので利用するかは置いておいて、とりあえず登録して覗いてみるのもありでしょう。
ビジネスアカウントにはいくつかのメリットがありますが基本的には「法人が欲しいサービスが使えるようになる」という中身になっています。
ビジネス向け商品の充実
Amazonはもともと豊富な品揃えになってますが、Amazonビジネスではさらにビジネス向け商品が追加されています。
- IT向け
- 清掃用品
- オフィス用品
- 消耗品
といった法人ならよく使う商品が多く用意されています。
これらを従業員が複数店舗に買いに行くのは時間の面でも人件費の面でも無駄でしょう。
仕入先・購入先をまとめてコストを少なくすることが重要です。
法人価格・数量割引価格でコスト削減
法人で個人と同じ仕入れ値ではやはり不利ですが、Amazonビジネスではビジネス向け特別価格や数量割引価格による商品購入が可能です。
法人で物品を購入している方はぜひAmazonビジネスで価格をチェックしてみてください。
特に普段からまとめ買いをしている法人であれば、切り替えたほうがお得になるかもしれません。
請求書の後払いに対応
しかし法人であれば後払い以外の購入方法を認めないという場合もあります。
Amazonビジネスではこれまでの代金引換やコンビニなどはもちろん、法人向けクレジットカード、そして請求書後払いにも対応しています。
請求書払いでは「1ヶ月分の注文代金」をまとめて支払うことができます。
翌月1日に請求書(PDF)がEメールで送られてくるので、請求書に応じて支払います。
また購入可能限度額が設定されており、支払い状況に応じて次に使える購入金額も変わってきます。
例)購入限度額=10万円
1月利用分:8万円(→支払期限2月末)
1月利用分の支払いが完了するまでの利用可能額:2万円
1月利用分の支払完了後:10万円
購入可能限度額の引き上げについてはカスタマーサポートに連絡の上、再度審査が行われる場合があるようです。
複数ユーザーで利用可能
法人であれば複数の部署や課があり、それぞれのチームで購入することもあるかと思います。
Amazonビジネスではチームや組織単位でアカウントを管理することができます。
また複数ユーザー利用でも購買グループで支払い方法の共有が可能であり、立て替え経費の処理の手間がなくなります。
そして一定以上の金額には発注承認が必要という承認ルールの設定もできます。
このようにAmazonビジネスでは金銭面だけではなくシステム面でも法人利用に特化したつくりとなっています。
さらに便利なAmazon Businessプライム
基本は同じプライム会員機能
Amazonビジネスには個人向けと同様にプライム会員サービスがあります。
「お急ぎ便・当日お急ぎ便・日時指定便が無料で使い放題」になるのと「注文金額が2,000円以上でなくても通常配送料が無料」になるので個人向けAmazonプライムと内容はほぼ一緒です。
ただしいくつかの点で個人向けサービスとは異なる点があります。
Businessプライム会員の4つのプラン
- Essentials
- Small
- Medium
- Unlimited
の4つです。
4つのプランの一番大きな違いは使えるユーザー数です。Essentialsでは3ユーザーまでですが、一番上のUnlimitedならユーザー数は無制限です。
またEssentialsプランでは「購買分析ダッシュボード」「購買コントロール」という機能が使えません。
基本的にEssentialsは多くても数人が購買する小規模事業者が利用するもので、それ以外のプランは複数事業所あるような中小企業以上が使うものでしょう。
購買分析・コントロール機能
Smallプラン以上のBusinessプライムには「購買分析ダッシュボード」と「購買コントロール」の機能があります。
購買分析ダッシュボードとは、購入データをモニタリングして支出状況を分かりやすく把握して分析できる機能です。これにより例えば「この商品が支出の大きな要因になっている」「組織内で不必要な支出が生まれている」といったことを発見してコスト削減・社内コンプライアンスを促進するのに役立ちます。
設定者(ダッシュボードを作成する人)と参照者(ダッシュボードのデータを見る人)を設定できますが、プランによってデフォルトの人数と最大人数が異なります。
設定者 | 1ユーザー | 1ユーザー | 2ユーザー |
参照者 | 1ユーザー | 3ユーザー | 5ユーザー |
それぞれの数を追加するには設定者は1,400円(税抜/月)、参照者は250円(税抜/月)がかかります。
次に購買コントロールとは組織の購買活動を統制して無駄なく効率よく購買するための機能です。Amazonには同じジャンルでも多くの商品が存在します。それだけに一担当者では何を買うべきかという判断に迷ってしまうことが多くあります。
そんなときにあらかじめ購買ルールを設定して検索画面に「何が良くて、何が良くないか」を表示することで、社員が複雑な購買ルールをひと目で理解することができます。
どちらの機能も複数事業所があって購買者が複数存在する場合に必要な機能と言えます。
プライムビデオ・ミュージックは利用不可
当たり前ではありますが個人向けのプライム会員で利用可能な「プライム・ビデオ」「プライム・ミュージック」といった機能は利用できません。
そもそも会社でこういった機能は必要ないので問題ないでしょう。
一方でお急ぎ便、お届け日時指定便、会員限定先行タイムセール、プライムデーセールは利用可能です。
個人から移行ではなく新アカウント作成を推奨
個人用のAmazonアカウントからAmazonビジネスアカウントへの切り替えは可能です。
しかし、上で説明したように法人では一部利用できないプライム会員特典があることと、過去の購入履歴が混じってしまうので基本的には新しいアカウント作成を強くオススメします。
個人の利用は個人アカウント、法人の利用は法人アカウントと分けることで後々面倒な仕分けをやる必要がなくなります。
Amazonビジネス・無料アカウント登録方法
Amazonビジネスで無料登録するにはこちらのページの「無料登録はこちら」を押して進みます。
上で言ったようにAmazonの個人アカウントで使用していないメールアドレスを入力して新しくアカウントを作ることをオススメします。
Amazonビジネス導入企業の実例
AmazonビジネスはJAL、ヤマト運輸、テレビ東京など多くの大企業も導入しています。
特に詳しく紹介されている事例として相席屋を運営する株式会社セクションエイトがありました。
約70店舗の飲食店を運営する同社では、Amazonビジネスを導入するまでは店舗からの発注申請を本部で管理して複数サイトから購入するというプロセスだったそうです。
導入前は発注にも経理処理にも時間がかかっていたのが、導入後は店舗も本部も発注ストレスがなくなって決裁に関わる作業時間も大幅に削減できたとのことです。
ポイントの一つとしてAmazonビジネスではカート機能で一定期間、在庫を確保できることが現場(店舗)にとって欠品リスク・申請ストレスを減らす要因となったようです。
Amazonビジネスのまとめ
Amazonビジネスのポイントをまとめると次の5つです。
- Amazonビジネスの基本料金は無料
- ビジネス向け商品が充実してお得に購入できる
- 請求書後払いにも対応
- Businessプライムでより便利に統制
- うまく活用できれば費用も時間も削減
という感じです。
小規模事業者から大企業まで幅広く対応できるのがAmazonビジネスの魅力でしょう。
なんといってもAmazonビジネスの基本料金は無料なので、興味がある方は一度登録して覗いてみてはいかがでしょうか。
いよいよ本格的に利用したいとなったら、そのときにBusinessプライムを検討してみると良いでしょう。