どうも、インターネットの大先生のFumisukeです。
スマホのLTEはとても便利で早くなってきたとはいえ、毎月の通信容量があまりに少ないです。
光回線で無制限・超高速でインターネット使い放題!となれば良いのですが「速度が遅い・安定しない」という声を多く聞きます。
プロバイダが原因の時もありますが、ユーザー側が原因の時もあります。ここではチェックすべきポイントと対策をお伝えします。
目次
ネット速度が遅い時のチェックポイント
チェックポイントは大きく2つに分けられます。パソコンから無線LANルーターまでが「ユーザー設備」でISPと回線事業者が「事業者設備」です。ユーザー設備はわたしたちユーザー自身が解決すべき部分であり、事業者設備は契約している業者に任せる部分です。
大切なのはチェックすべきポイントを一つ一つ見て原因を解明することなので地道な作業ですが頑張りましょう。
パソコン
意外にパソコン本体が原因であるということも多々あります。
- パソコンのスペック不足(古いOSやメモリ不足等)
- セキュリティソフトの競合
- 怪しいソフトウェアをインストールした
といったことが原因になります。
特に最近は3つ目の怪しいソフトウェアをインストールしてしまう人が多いのではないでしょうか。
「ウイスルに感染しました」「パソコンを高速化できます」といった怪しい文言がブラウザに表示されて、思わず押してしまった人もいるはずです。こうした怪しいソフトウェアが何らかの通信や動作をして遅くなっている可能性もありますので、しっかりとチェックしましょう。
またネットを使える端末が複数台ある時は、それぞれで速度がどうかを調べることが有効です。
例えばパソコンAでスピードが出るのにパソコンBでスピードが出なければ、パソコンBのどこかに原因があることが分かります。これはスマホでも同じことが言えます。
そうして要因を一つ一つ切り分けて原因を特定することを意識してみてください。
LANケーブル
ルーターとパソコンをケーブルで繋げているのがLANケーブルです。少しでも安定した通信を目指す場合には有線LANのほうが良いです。
LANケーブルには規格が複数あり、新しいものほど早い通信速度に対応しています。
CAT4を使ってる人は流石にいないと思いますが、CAT5は割と使ってる人がいるのではないでしょうか。
せっかく最大1Gbpsの光回線を契約してもLANケーブルで速度を絞ってはもったいないですね。最低でもCAT6かできればCAT7を使うことをオススメします。
CAT6a LANケーブル
CAT7 LANケーブル
通信速度とともに大切なのが伝送帯域です。よく水道の蛇口に例えられますが、この伝送帯域の値が大きければ伝達できるデータ量も多くなるため通信速度と同じくらい重要です。CAT5eとCAT6の通信速度が同じなのに性能・価格に差があるのはこの伝送帯域の差です。
自分のLANケーブルのカテゴリーはケーブルの側面を見ると書いてあるのでチェックしてみましょう。
ちなみにLANケーブルの選び方として「フラットケーブル(平ら)」「ツメが折れにくい」という2つは大切です。従来のゴツゴツしたケーブルは取り回しが大変ですし、ツメが折れて買い換えるのはもったいないですからね。上で紹介した2製品はどちらもその条件に適合したものを選びました。
無線LANルーター
ルーターはよっぽどガチの高速通信や大規模LANを組むということでなければ、家庭用無線LANルーターで十分です。
もし速度で困っているならLANケーブルで有線接続をするのが基本ではありますが、環境の理由で無線接続でないとダメという方もいると思います。
ここでは無線LANルーターを選ぶ上でチェックすべきポイントを紹介します。
無線の規格
現状、ax対応機種はちょっとお高めの上位機種に限られます。数字以上に実効速度(理論値でなく実際の利用速度)の向上が期待される規格です。
価格を考えた選択なら11ac対応で十分です。
最大通信速度
有線LANの最大通信速度は多くが1Gbpsだと思います。
無線LANは上の表の規格に沿ったものになりますが、11acで6.9Gbps出る製品は(おそらく)家庭用ではありません。
ビームフォーミング
通常の電波はアンテナから360度全方位に向かって飛びます。ビームフォーミングは特定の方向に向けて飛ばすことでより遠くまで飛ばすことができ、離れた場所の端末での通信が安定したり速度を向上させることができます。
ただし利用には端末側も対応している必要があります。
MU-MIMO
今は多くの電子機器が無線を使って通信をしています。ゲーム機、録画、スマホ、ノートパソコン…SU-MIMOでは1対1の通信なので、台数が増えれば増えるほど切り替えながら通信しなければならず通信速度が下がってしまいます。
しかしMU-MIMOは複数の信号を同時に送信して複数台同時の通信が可能になります。
v6プラス対応
プロバイダによってはv6プラス(IPv6 IPoE+IPv4 over IPv6)というサービスを提供しているところがあります。このサービスについてはプロバイダの項目で後述しますが、これに対応しているルーターを選んでおくと良いでしょう。
オススメのルーター
NECのAterm WG2600HP3は11ac(1733Mbps)・11n(800Mbps)対応でv6プラス、ビームフォーミング、MU-MIMOにも対応してます。
スペックを求める高性能なルーターにしてはリーズナブルな価格に思います。
私のiPhoneXの通信速度の例
そうはいっても本当に速くなるのか?という疑問もあると思います。
私の無線LANルーターはちょっと古めではありますが、IEEE802.11ac(1300Mbps)・IEEE802.11n(450Mbps)対応でビームフォーミングも搭載してます。そこで11acと11nで速度の違いを計測してみました。
~IEEE802.11n~
最高転送速度は1.2Mbps…平均転送速度は442.48kbpsと安定してませんね。11nだと最近遅いなとは感じてました。ルーターと同じ部屋なのですが、他の電波と干渉しているのかもしれませんね。
~IEEE802.11ac~
最高転送速度は7.49Mbpsで平均転送速度も4.73Mbpsです!7~8倍くらい速度出てますね。実際に使っていても11nに比べてメチャメチャ速いです。5GHz帯は障害物に弱いという弱点はありますが、条件があえばやはりベストです。
ISP(プロバイダ)
ここまではユーザー設備の説明をしました。ここまでベストを尽くしても解決しなかったら原因は事業者側にあることを疑わざるを得ないでしょう。しかし正直なところプロバイダを変えて速度が出るのかはやってみないとわからないところです。
私は今までOCN、ASAHI-NET、YahooBB、So-net、マンションの無料インターネットと使ってきましたが、マンションの無料インターネット以外は満足して使えました。
もしもあなたのプロバイダが「IPv6 IPoE + IPv4(v6プラス)」に対応しているなら試してみるのが良いかもしれません。この技術は端的に言うと混み合っているIPv4通信を避けて空いているIPv6通信をしたいけど、サイト側が対応していてIPv6通信できない…それならIPv4パケットをIPv6形式にカプセル化してIPv6の空いているところを通っちゃおう!というものです。
よく分からないかもしれませんが、要は空いている道を通れば速度が上がるよねという話です。
ただし、無線LANルーターの項目で紹介したルーターのようにv6プラスに対応してないルーターはこのサービスを使えません。またYahoo!BBは光BBユニットのレンタルが必要です。
回線事業者(NTT等)
もうここまで来たらNTT等の回線事業者の話です。プロバイダが原因か回線事業者が原因かで言えばプロバイダが原因のケースのほうが多いような気はします。しかし光回線は理論値は最大1Gbpsですが、局ビルから32分岐で各家庭までつながってるので周辺の利用状況によってはやはり混雑してしまう場合があります。
ルーター設定が面倒ですがサービス情報サイトを使ってNTT回線自体の速度測定をすることも可能です。
もうどうにもスピードが改善できないとなったら、提供エリアが関東圏で集合住宅では中々導入が難しいですがNURO光が速度アップの可能性が高いと思います。
NURO光の良いところは2Gbpsという速度もありますが、利用者が少ないという点です。周辺に利用者が少なければ専有できる帯域幅も大きくなります。
NTT系列が出し渋ってきているキャッシュバックがあるのも素晴らしいですね。
よくあるケースのQ&A
マンションの無料インターネットの場合はどうすれば良い
私もマンションの無料インターネットを使ってました。その経験から言うと提供業者(分からなければ管理会社に聞く)に速度が出ない相談をするのが一番です。私は速度が出なくなる度に経路変更をしてもらってました。いや、本当に1Mbpsも出なくなってプツプツ切れてたんで困りましたね。
みなさんも自分で設定や機器を見直した上で提供業者に問い合わせましょう。
戸建てだとスピードが出るけどマンションだと出ない?
結論としてはケースによるとしか言えません。私は集合住宅で何回も引っ越したりプロバイダを変えたりしてますが、一度も速度が遅いことで困ったことはありませんでした。こればっかりは周辺の利用状況にもよるので運もあります。
どこが一番良いネットサービスなのか
速度だけで言えば上で紹介したNURO光が一番安定する「確率」が高いのではないかと思います。
ただ私自身はいろいろなプロバイダを使って特に不満を感じたことはないです。光コラボも出てきて各ISPの特徴がなくなってきてつまらないな、というのが本音でしょうか。