アンケートを取って結果を自動的に数字を集計してくれたらどれだけ楽か…というのはみなさん考えたことがあると思います。
そこからさらに一般に結果を自動で共有する機能があれば、オークション形式など企画の幅も広がります。
WordPressのプラグインやWEBサービスでそういったものはあるものの、機能が今ひとつだったりフルに使うには有料だったりします。
この機能を実現するのに良いものはないか、いろいろと試行錯誤した結果やっと見つけたので忘備録を兼ねて説明致します。
目次
今回使う3つのサービスの選定
今回は見出しのように
- Googleドライブ
- Googleフォーム
- Googleスプレッドシート
の3つのサービスを使っていきます。
ちなみに次のようなサービスも検討しましたが、条件には合わなかったのでこれが最適解だと思われます。
条件を考えると意外に難しい
アンケートの自動収集と聞くと「なんかレンタルサービスとかで簡単に実現できそうじゃない?」と思いますが、条件を考えると意外に難しかったです。
~条件~
- アンケートフォームに回答期限をつけたい
- Excel形式で集計は自動でさせたい
- アンケート結果は一般ユーザーにも共有したい
- 共有したいが編集はさせたくない
これらの条件を満たすとなると答えにたどり着くまでは長かったです。
WordPressプラグインのアンケート、Office365のFormとExcel、などなどいろいろ検討してはダメだの繰り返しでした。
苦心の末できた3つのサービスの利用方法は次のイメージ図を見てください。
利用サービスとイメージ
今回はまず全体の構成から理解したほうが導入もスムーズに行くと思います。上記がそのイメージ図です。
このようにGoogleの3つの無料サービスを使います。
- Googleドライブ:ファイル共有ストレージ
- Googleフォーム:アンケート入力フォーム
- Googleスプレッドシート…回答集計&共有のためのシート
という役割をそれぞれ担ってます。全て無料で使えるというのがすごいですね。
Googleアカウントを取得している前提で方法を説明します。
ちなみにネットで一般に公開するファイルであればプライバシーの問題もありますので「新しいアカウント」を取得することをオススメします。
またスプレッドシートについては共有設定をしなければ、アンケートとその回答を集計するだけの一般的なアンケート機能の構築も可能です。
3つのサービスの詳細説明
さらに理解を進めるためにこの3つのサービスについて詳細を説明します。
Googleドライブ
Googleドライブは無料のオンラインストレージサービスです。写真・文章・音楽・動画などを15GBまで無料で置くことができます。
オンラインストレージなのでパソコンだけでなくiPhone、タブレットとの共有、そして友人や家族とファイル・フォルダを指定して共有することもできます。
フォルダを共有設定にしてURLを一般公開すれば結果が共有されますし、共有設定しなければ結果は自分にしか分からないようになります。
私はOffice365の1TB OneDriveを有料利用してるのでプライベートでは使いませんが、無料サービスの中では嬉しい容量ですね。
Googleフォーム
Googleフォームは画面を見ながら入力するだけで視覚的に簡単にアンケートフォームが作れます。
テキスト入力だけでなくラジオボタン、数字の入力なども簡単に指定できます。
最近のアンケートはほとんどGoogleフォームで作られているんじゃないでしょうか。
このアンケートの結果の送信先はGoogleドライブ上に置いたGoogleスプレッドシートにします。
Googleスプレッドシート
Googleスプレッドシートはチャート、グラフ、数式、ピボットなどMicrosoftのExcelと同様に編集でき相互変換機能も持ちます。無料でこれだけのものが使えるのはすごいですね。
ありがたいことにGoogleフォームとの連携は簡単にボタン一つで設定できます。
このファイルをGoogleドライブ上に置いて共有設定することで、他の人もスプレッドシートファイルを参照することができます。
無料でアンケート作成
Googleドライブでファイル作成
まず最初にGoogleドライブでファイルを作成します。
Googleドライブはアプリ一覧から利用することができます。
Googleドライブの画面に移行できましたね。次にまず今回のアンケート企画用のフォルダをつくります。
「+新規」のボタンから各種ファイルやフォルダを新規作成できます。まずフォルダをつくりましょう(アップロードではありません)。
次にGoogleフォームの作成です。さっきの「+新規」ボタンから「その他」でGoogleフォームを選びましょう。
これでGoogleフォームのファイルができました。
あと最後に共有設定をするまでGoogleドライブは使いません。
Googleフォームでアンケート作成
Googleフォームは基本的なアンケートであれば視覚的に直感で操作すればあまり戸惑うことも無いと思います。
サクサク入力して回答形式を選びましょう。
他に設定すべき項目は…
- メールアドレス収集の有無
- 回答回数制限の有無
- 回答後の再編集の可否
- 回答者が結果を見えるかどうか
- 回答期限の設定
といったことがあります。だいたい右上の歯車から設定できますが、5つ目についてはちょっと説明に時間が掛かるのでまた別の記事で紹介します。
そんなこんなで必要な入力・設定が終えたらいよいよGoogleスプレッドシートに回答結果を自動送信する設定をします。
回答タブの赤枠で囲んだ部分を押し、次に「回答先を選択」を押します。
まだスプレッドシートは作成してないので「新しいスプレッドシートを作成」を選びます。
もうこれでスプレッドシートへ回答が自動で収集されるようになりました。
アンケートフォームとスプレッドシートを共有する
アンケート結果はこれで集計されるように
モノは完成したのであとは共有設定をするだけです。
Googleフォームの右上にある「送信」ボタンを押して「共有マーク」からリンクを取得します。
このリンクを公開することで多くの人にアンケートを回答してもらうことが可能となります。
続いてスプレッドシートの回答結果を共有したい場合には、続いてGoogleドライブで共有設定を行います。回答結果は自分だけ分かれば良いという場合にはする必要はありません。
共有したいスプレッドシートファイルを右クリックし「共有可能なリンクを取得」を押します。
共有がオンになりました。続いて共有設定を押しましょう。
必ず共有設定が「リンクを知っている全員が閲覧可」となっていることを確認しましょう。「編集可」だとスプレッドシートが他人に編集されてしまいます。
リンクをコピーでこのスプレッドシートが共有できるようになります。
また右下にある詳細設定からダウンロード、印刷、コピーの無効が可能です。
共有する上での注意事項
いくつか注意すべき項目があります。
- Googleアカウントは新しく作ったほうが良い
- アカウントの名前は本名でないほうが良い
- プライベートファイルはGoogleドライブに入れない
- メールアドレス収集はしないほうが良い
共有設定は便利ですが、取り返しのつかないことになるので少し面倒でも新しくアカウントをつくるようにしましょう。
まっさらのアカウントで個人情報を含まない運用が安全です。
完全無料でアンケート自動収集が実現できるのはスゴイ
最初に言ったように完全無料でここまでの機能が実現できるのは本当にスゴイことです。
MicrosoftのOffice365はできなくもないですが、SharePointのURLがプライベートでも使うものなので避けざるを得ませんでした。
WordPressのプラグインはアンケートが取れても回答を収集して一覧化して共有する機能がありませんでした。
一般企業のアンケートサービスはできそうでしたが有料がほとんどでした。
ブロガーも企業の方もこの機能を使えば無料でアンケートフォームと自動収集ができるので、一度使ってみてはいかがでしょうか?
Googleフォームに「回答期限」「先着順」を設定する方法も紹介しているのでこちらの記事も良かったら読んでみてください。