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Googleクラウドゲームサービス「STADIA」の仕組み・概要・特徴を徹底解説

Googleがまたとんでもないモノを発表しました。

それは新たなゲームプラットフォーム・クラウドゲームサービスの「STADIA」です。

普段あまりゲームサービスを解説することはないですが、これはあまりに衝撃的且つ期待できるため紹介させて頂きます。

クラウドゲームとは?仕組みを解説

クラウドゲームサービスは日本でもいくつかリリースされているものの、浸透しているとは言えないのが現状です。

そもそもクラウドゲームとはどんな仕組みなのでしょうか?

まずは一般的なコンシューマーゲーム機・PCゲームの仕組みを表したのが以下のイメージです。

ユーザーは1台約10万円前後~のゲーミングPC、あるいは1台数万円前後のコンシューマーゲーム機を購入し、さらにゲームソフトを1本数千円前後で買うことでゲームを遊ぶことができます。

最新のゲームが遊べるという反面、

  • 最初に用意する本体が高価
  • 数年経てば旧世代機になる
  • 故障リスクがある(PC)
  • 異なる機種のソフトはプレイ不可(コンシューマー)


というデメリットがあります。

一方でクラウドゲーム(=STADIA)の仕組みを表したのが以下のイメージです。

まずユーザーが用意するのは普通のデスクトップPC・ノートPC、テレビ、スマホなどでハイエンドモデルである必要はありません。

それが成り立つ理由はユーザー側のデバイスは映像や音声を流して操作を入力するためのものであり、最新ゲームの動作を処理するのがGoogleデータセンターのサーバー側であるためです。

このやり取りはインターネット回線を通じて行われます。

クラウドゲームのメリットには

  • 安価(≒無料)なデバイスを用意すればいい
  • ソフトも安価な傾向にある
  • ゲーム機種という垣根を超えて遊べる
  • インストール・ダウンロード・アップデート不要
  • ゲームデータをクラウド上に保存可能
  • チート行為の防止


といったことが挙げられます。

もちろん不安視されるデメリットもあるのですが、そこについてはサービスを説明しながら解説させて頂きます。


STADIAの概要・特徴を解説

発売日・日本展開・料金・タイトル


STADIAはGDC 2019にてGoogleより発表されました。

発売日(サービスリリース)は2019年に予定とのことですが、日本を含むアジア地域については当初のリリースには含まれていないとのことです。

日本展開についてはサービス対象外地域となる「通称:おま国」にならないかが不安視されています。

国産ゲームは売上低下を恐れてか安価で遊べるゲームプラットフォームSteamにおいても、わざわざ日本だけサービス対象外地域にして外国人だけしか遊べないゲームが多くあります。

また料金・タイトルについても現在は未発表となっておりますが、ハードウェア縛りはしない方針のようで料金としては「月額料金+α」という形になると思われます。

ただし、より快適に遊ぶにはGoogle製コントローラー「STADIA Controller」があったほうが良いそうです。

高画質ゲームがノートパソコンやスマホで遊べる

※例としてノートPCで高画質ゲームを遊ぶシーンから再生


本来であれば高画質ゲームを遊ぶにはゲーミングPCやコンシューマーゲーム機が必要です。

しかしSTADIAにおいては動作環境がクラウド側にあるため、ノートPCやスマホで高画質ゲームを遊ぶことができます。

具体的には「4K HDR」「60FPS」「サラウンドサウンド」というグラフィック・サウンドに対応。

将来は「8K」「120FPS」にも対応するとのことで、FPSプレイヤーも納得の数字ではないでしょうか。

動画中ではアサシン クリード オデッセイが数秒で起動してGoogle Chrome上でプレイする映像が公開されていました。

多数のデータセンターで低遅延

クラウドゲームのデメリットの一つに遅延の懸念が挙げられます。

ゲーミングPCやコンシューマーゲーム機はデメリットがある反面、故障や不具合がない限りは快適で安定的なゲーム動作が保証されます。

一方でクラウドゲームはインターネット回線を通じて動作が処理されるため、安定・快適なプレイができるかはやってみないと分からない部分もあります。

Googleは多数の国、地域にデータセンターを設置することで低遅延で遊べるとしています。

既存のクラウドサービスでは格闘ゲームなど1コンマを争うシビアなジャンルのゲームは向いていないと言われています。

更にマルチプレイヤーゲームについても動作環境がクラウド側に存在するため、ユーザー間での遅延も少なくなるメリットがあります。PUBGなど一瞬の速さが勝負の分かれ目となるゲームでも、遅延がなく公平に遊ぶことができるのです。

ただし、これは個人の推測ですがユーザー側のネット回線が遅い場合にはやっぱり快適には遊べないのではないかと思います。

YouTubeとの連携で配信者と工夫して遊べる

YouTube・配信者関連の機能として「Crowd Play」「State Share」がかなり面白そうです。

Crowd PlayはYouTubeのゲームプレイ実況等の配信者が使える機能です。STADIAのマルチプレイ対応ゲームの配信中に参加ボタンを押すことで一瞬でマルチプレイゲームが起動して同じサーバーの同じ試合に参加することができます。

これまでなら重たいゲームを起動して、ログインして、フレンド登録を送って、部屋を立てて…という面倒な作業がありましたが大幅に省略されてゲーム実況に飛び入り参加できます。

State ShareもYouTubeのゲーム配信者・動画投稿者等が使える機能です。例えばゲーム配信者が「こんなの絶対クリアできないよ!見てる人でも絶対無理!」なんて言ってる場合があります。今まではリスナーは「いや誰でもできるよ」なんて冷たいツッコミを一方的に入れるだけでした。

しかしState Shareは実際に配信者がプレイしている状況(ステージ・自分の位置・保有アイテム)などのセーブデータを他のユーザーにそっくり共有することができます。

これにより「確かにやってみたら無理でした…」となるかもしれませんし「やっぱ誰でもできるじゃねーか!」となるような参加型コミュニケーションが簡単に取れます。

ちなみにこうした連携による共有機能はSNSや埋め込み等を通じても共有できるようです。

より快適に遊べるSTADIAコントローラー

STADIAは基本的にクラウドでほとんど処理されるのでゲーミングPCも専用ゲーム機も必要ありません。

しかしより快適に遊ぶためのSTADIAコントローラーが存在します。これはよくある単なる純正品コントローラーというわけではありません。

まずコントローラー自体がWi-Fiでネット接続することで端末側の遅延を軽減させることが可能です。

そしてYouTubeとの各種連携、マイクロフォン、チャット入力などの機能も搭載されています。

本コントローラーの価格についても現在は不明です。


多数ある既存のクラウドゲーム、なぜ流行らない?

多数存在するクラウドゲームプラットフォーム

実はクラウドゲームについては国産でも多数存在していることをご存知でしょうか?

有名どころではSONYのPS Now(PlayStation Now)があります。こちらはPS4だけでなくパソコンでもPS3、PS4のゲームが月額定額で多数遊べるサービスです。

他にもひかりTVゲームG-clusterといったサービスがあります。

しかしこれらのサービスは失礼ながらSTADIAに対する期待値に対してヒットしているとは言い難い現状に思えます。

それはなぜなのでしょうか?

月額定額で遊べるゲームは寄せ集め感がある

まずいずれのサービスでも月額定額・遊び放題と言われていますが「ただしこのタイトルに限る」という条件が付きます。

要は動画サービスでよくある「旧作は定額対象、新作・準新作は対象外で個別課金」というシステムです。

そのため正直ラインナップを見ていても「これで月額1,000円、2,000円かあ…」と思わずにはいられません。

PS Nowも隠れた名作や秀作があるとは思うんですが、発売からしばらくたったタイトルのほうが多そうでやっぱり割高に感じてしまいます。

そもそも旧作ってゲオとかで100円で買えたりするので、月2,000円払う?と思っちゃいますね。

これがクラウドゲームが流行っていない一番大きな要因だと思います。

有料デバイスを要する

パソコンでもできるPS nowは別として、ひかりTVゲームはひかりTVチューナーが、G-clusterはG-cluster本体が必要となります。

月額レンタル料金や初期費用をかけてまで利用したいか?と言われればやはり受け入れがたいでしょう。

クラウド環境構築への投資資金を回収するためには必要な料金なのかもしれませんが、ハードルを上げる要因となってしまっているように感じます。

ちょっと過去のゲームが遊べるだけという立ち位置

今挙げた3つのクラウドゲームサービスの中ではPS Nowが本命だとは思いますが、総括するとちょっと過去のゲームが遊べるだけという立ち位置になってしまっているように思います。

GoogleのSTADIAが徹底的な低遅延・高速起動に取り組みながら高画質ゲームを遊べる環境を構築し、YouTubeやSNSを通じて気軽にマルチプレイやセーブデータ共有ができる付加価値を付けようとチャレンジしているのに比べると、国内サービスは見劣りしてしまいます。

価格によってはぜひ利用したいSTADIA

というわけでかなり期待感を込めて紹介したSTADIAですが、肝心の料金もリリース日も未発表です。

そもそも排他的な日本市場においてサービス開始になるかも微妙なところです。

もし前評判とおりの素晴らしいサービスとしてリリースされたらぜひ利用してみたいところです。

そしてその際はぜひ気軽に対戦しましょう!

また新しい情報が入り次第更新していきます。

YouTube始めました!

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