「好きなことを仕事にしたい」
このテーマはおそらく誰もが一度は考える永遠のテーマです。私も何回も考えたことがあります。
おそらくこの記事を読んでいる方も明確な答えがないからここにたどり着いたと思うんですが、最近になって私はようやくその答えが見えてきました。
目次
好きなことを仕事にするのが難しい理由
なぜ人は「好きなことを仕事にしたい」と何度も何度も考えるのにそれが実現しないのでしょうか?
それは好きなことを「活かせる」仕事を考えてしまうからで、実はこの「活かせる」という言葉が曲者です。
例えば食べることが好きだからグルメに関係する仕事に就こう、子どもが好きだから子どもに関係する仕事に就こう…こういった考えは一見して正しいように思えます。
もちろんこれが結果として適職で成功することもありますが、基本的にはこういった安易な思考で仕事を選ぶのはオススメしません。
それはなぜかと言うと「仕事では好きなことも曲げる必要があるから」です。例えば先程の例で「グルメが好きだからグルメ関係の雑誌で美味しいグルメをみんなに紹介したい!」と考えてライターになったとします。
しかしライターとして常に自分が美味しいと思うお店を紹介できるとは限りません。ときには美味しくないと感じても売れ線のお店を紹介したり、流行だけの中身が薄いお店を紹介しなければならない時もあります。このような時にはむしろ「自分の好きなこと・こだわり」が仕事の邪魔となって思い悩んでしまうこととなります。
また「子どもが好きだから保育士・教師になって教育者になりたい!」と考えて教育者になったとします。
しかし保育士であれば休みの日も献上して小物をつくったりしなければなりませんし、給料も一般的に見て良いとは言えない傾向にあります。
教師も授業をしたり生徒と話すだけではなく、放課後は施設の管理、行事の準備、保護者対応、授業の準備などをしなければなりませんし、部活動の顧問になればお休みを返上して車出しをしなければならない時があります。
子どもが好きであっても子どもと関わるだけが仕事ではないですし、休みも給料もある程度もらわなくては自分の生活が成り立ちません。
しかし上記の例はかなり直接的に好きなことに関わる仕事だからまだ良いかもしれません。しかし大きい会社だったら総務・人事といった仕事になる可能性もあります。
こういったケースを考えた時に「好きなことを仕事にする」という当初の目的が成立してると言えるでしょうか?
結局のところ「好きなことを仕事にする」から「好きなことを活かせる仕事」に変わってしまった時点で、多くの人は過ちを犯してしまうのです。
まずこの二つが全く違うものであると認識する必要があります。この認識が無いと職業選択・人生選択は大きく変わってきますが、私もかつてはこの認識がなく失敗した過去があります。
好きなことを仕事に活かせる時もあるけれど…
もちろん好きなことを仕事に活かせる時もあります。
グルメが好きなライターであればグルメ関係の勉強は苦ではないでしょうし、アンテナを高く張ることは趣味みたいなものでしょう。
子どもが好きであれば子どもと触れ合うことが楽しいでしょうし、真剣に将来を考えてあげることも心からできることです。
しかしそれはあくまで「活かせる」であって仕事の一部に過ぎませんから「仕事にする」という事とはイコールではありません。また先程言ったように「好きなこと」が仕事の邪魔になる場面も出てきます。
このように好きなことを仕事に活かそうとすることによるデメリットも実はあることが分かって頂けたでしょうか。
仕事は会社に所属して遂行するため、多くの場合は好きなことは仕事のごく一部に過ぎないのです。
むしろ会社としては「部下のマネジメント」「外部との折衝能力」といったゼネラリストとしての能力のほうが求められます。
ワーク・ライク・バランスを考えよう!
ワーク・ライク・バランスとは?
どうすれば好きなことを仕事にできるのか?私が提唱したいのは「ワーク・ライク・バランス(Work-Like Balance)」という言葉です。
「ワーク・ライフ・バランス」という仕事と生活のバランスをうまく取ってよりよい生き方を目指そうという言葉がありますが、これをもじった言葉です。
Work(仕事)とLike(好きなこと)のバランスを考えることで好きなことを仕事にできるという考え方ですが、ではそのバランスはどのような割合が良いのか?
ワーク・ライク・バランスの割合は1:9
この割合については未だ私も実現出来ていないため推定ですが1(Work):9(Like)であると思われます。
5:5くらいではダメなのか?という疑問のある方もいるかと思いますが、前述したように仕事の割合が増えれば増えるほど好きなことも押し殺す必要が出てきます。好きなことをひたすらやって、あとはそれをマネタイズするという1:9くらいの感覚が良いでしょう。
しかし提唱しておいてなんですが、おそらく好きなことが9割できる仕事なんてほぼ企業には存在しません。嫌いなことも仕事にするから稼げるのです。
では我々はいったいどうやってこのワーク・ライク・バランスを成立させればよいのでしょうか?
24時間365日熱中できることをマネタイズする
答えはズバリ「24時間365日熱中できることをマネタイズする」です。
例えば私は今ブログの投稿だったら24時間書き続けることも苦ではありません。記事を書くこと自体が楽しいですし、数字として結果が出るのが何より楽しみです。
もちろんこれを自分でマネタイズするということは容易ではありません。しかしインターネットのある現代ではこれが不可能ではありません。20年前だったら記事を書いてマネタイズするのは雑誌を通してしか出来ませんでしたが、現代ではインターネットを通じていくらでも出来ます。
そして好きなことであればある程度結果が出なくても半年、1年、3年と続けることが出来るので、それだけ成功する確率も上がります。
ボイスパーカッションが好きだったヒカキン氏はYouTubeを通じてマネタイズに成功して今があります。
もしあなたに24時間365日熱中できることがあれば、それをインターネットを通じて発信することでマネタイズすることは夢ではないのです。
ヒロシさんの「働き方1.9 君も好きなことだけして生きていける」も必読
先日レビュー記事を書いたYouTuber・お笑い芸人のヒロシさんも熱中できることを仕事にするのに成功した一人です。
この本はタイトルの通り「好きなことだけして生きていける」という働き方1.9を提唱するものです。私の説明よりも実際に好きなキャンプを仕事にすることに成功したヒロシさんの方が説得力もあるはずです。
私は買った日に読破しましたが、2018年読んだ中で一番の良書(大して本読みませんが)だったので、好きなことを仕事にしたい人には必読です。
好きなことを無理に仕事にしなくても良い
一つここで大切なことを補足しておきます。それは「好きなことを仕事にしなくても良い」ということです。むしろ好きなことを仕事に選んでしまったことで摩擦が起きることも多々あります。
「仕事は仕事・趣味は趣味」と割り切って生きたほうが幸せな場合もあります。
大切なのはまず自分が好きなことを「活かせる」仕事に就いたと仮定した時に、摩擦が発生する可能性とその時のワーク・ライク・バランスを考えることです。
そして次にインターネットを通じて好きなことを仕事にする9:1のワーク・ライク・バランスの実現を目指すのであれば、仕事と並行して続けることで生活・金銭のリスクを少なくしながらマネタイズを目指しましょう。
好きなことをひたすら続けて毎日発信し続ければ、きっとその活動は着実に良い方向に向かっていくはずです。